宮芸ブログ

チャンス・イメージ

いきなりですが、この画は何を描いたものでしょう?答えはブログの最後に。

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これ、最初見たときには黒い点の集まりもしくは何か公園のような感じに見えたりはするのですが、そこにいるのが何かを教えてもらうと、それがはっきりと見えるようになるというもので、心理学の世界では有名な画の一つです。

私はそのあたりあまり詳しくないので、詳細は置いておくとして、なんでこんな画をお見せしたのかというと、絵を描く人は、この画のように図像と背景があいまいなイメージを見て、そこに何があるのかを見たり想像するということがとてもだいじだからなんです。そういうのをチャンス・イメージといいます。

チャンス・イメージ?あまり聞き慣れない言葉ですね。このことで有名な話では、ミケランジェロが「ピエタ」という傑作を作った時の話があります。

pieta

ミケランジェロがある石屋さんの前を通り過ぎようとすると、石屋さんが悩んでいました。ミケランジェロが尋ねると、石屋さんはお店の外にある大きな石を指さして、この石は大きいけど何も作れないくずの石だと嘆いていました。それを聞いたミケランジェロが、「ではわしが持ち帰るからゆずっておくれ」といってその石を持ち帰り作ったのが「ピエタ」でした。そのピエタを見た石屋さんが、ミケランジェロに「どうしてあんなくずの石からこんな彫刻が出来たんだ?」と尋ねられ、ミケランジェロは「実はわしもこの石をどうしようかと思案していたんだが、とりあえずノミを打って石を割ってみたら、そこにマリアがいたんじゃよ。わしはそれを取りだしたにすぎないのじゃ。」と、これがチャンス・イメージというやつです。

白黒の画像の答え:一匹の犬(ダルメシアン)がいる風景。

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