11月の石膏像は、17世紀・フランスで活躍した喜劇作家モリエールの肖像彫刻を石膏像にしたものです。
作者はジャン=アントワーヌ・ウードン(Jean-Antoine Houdon, 1741年3月20日 – 1828年7月15日)。フランス革命をまたぐ18世紀後半から19世紀にかけて活躍した彫刻家です。といってもみなさんあまり聞き慣れない名前だと思います。同世代にはカノーヴァという彫刻家がいますが、この人の名前もあまり一般的には有名ではないかも。でも一応作風の違いを書いてみると、カノーヴァが比較的古代ギリシャ・ローマ的な神話世界に題材を求めたのに対して、ウードンは”肖像彫刻”に特化した彫刻家です。アメリカの初代大統領の肖像彫刻も作っています(下の写真)。
ちなみにモリエール像は1776年の作。
モリエールの代表作は、「人間嫌い」、「ドン・ジュアン」、「町人貴族」、「病は気から」などだそうですが、どんな話なのか私は読んだことがなくてわかりません。
モリエールの死後、王室劇団のブルゴーニュ座と統合され、王立劇団の”コメディー・フランセーズ(別名”モリエールの家 La maison de Moriere”)”が創設され、その活動は現代でも続いているそうです。
実はモリエールの生涯を映画にしたものが、今年の春にBunkamuraル・シネマで封切られ、全国で公開されていたようです。札幌ではシアターキノでやっていたようですが、すでに上映終了になってました。知らなかったあ、残念…見逃しました。
題名は「モリエール 恋こそ喜劇」フランスで180万人を動員した映画らしいです。副題は「笑いの中に人生がある」だそうで。
いやあ、見たかったな。とりあえずDVD待ちですね。